サンパウロ市南部ジャルジン・エウロパのショッピングセンター、イグアテミの宝石店に4日午後、銃で武装した強盗が押し入り、逃走の際、店のガラスに発砲したと5日付伯字各紙が報じた。
店員や居合わせた客らが一時パニック状態に陥ったが、怪我人は出なかった。犯人は未だ捕まっていない。
警察の発表よると、医師の白衣をまとった男が客を装い、ショッピングセンター1階の宝石店に入店、事前に調べてあったのか、店員の一人を名指しで呼び出した。女性店員が現れると、強盗であると告げ、彼女ともう1人の店員に店の金庫に行き、自分の持ってきた白い袋を宝石で一杯にするよう要求した。
犯行は12時30分頃に起き、犯人は外で見張り役を務めていたと思われるもう1人の人物と携帯で連絡を取っている。
店の電話が鳴り始めると犯人は袋を持って立ち去り、同階のスポーツ用品店に向かったが、外に出るガラス戸が閉まっていたため、ガラス戸に発砲して壊し、逃亡した。
宝石店店員のダイアネ・イグノッチ氏は、「スポーツ用品店から駆け出してきた店員が発砲だと告げた。どこから弾が飛んでくるか分からなくて怖かった」と語った。スポーツ用品店の店員は取材を拒んだ。
警察は現場近くで、逃走に使われたと思われる盗難車を発見した。車内には宝石店店員の携帯電話と血で汚れた白衣があった。市警はこの車両を押収すると共に、同ショッピングセンター内の監視カメラの映像検分を請求した。