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今年も多いに盛り上がった聖市サンバカーニバル(Paulo Pinto/LIGASP/Fotos Publicas)
今年も多いに盛り上がった聖市サンバカーニバル(Paulo Pinto/LIGASP/Fotos Publicas)

夏の祭典=サンパウロ市カーニバル開催される=採点発表時に混乱も発生=道のカーニバルの勢い増大

 ブラジルの夏の風物詩カーニバルの時期、サンパウロ市では5、6日に行われたスペシャルグループ(1部リーグ)のパレードで競い合った14エスコーラの中から、インペリオ・デ・カーザ・ヴェルジ(以下インペリオ)が10年ぶり3度目の優勝を果たしたと6~10日付伯字各紙が報じた。
 5日の初日はアギア・デ・オウロ、ローザス・デ・オウロ等が登場。2日目の6日には、昨年王者のヴァイ・ヴァイ、一昨年、3年前と連続優勝のモシダーデ・アレグレなど、優勝候補が登場した。先陣のペルーシェでは、出走前に反ジウマの前張りをする事を禁止されたダンサーでモデルのジュリアーナ・イセンが抗議の意思表示としてパレード中に突然衣装を脱ぎ、上半身裸になって抗議したが、エスコーラの係員によって突き飛ばされるように会場から追放される一幕もあった。
 9日に行われた結果発表では、一部の審査員が採点を忘れたり、それを不服とした参加者が乱闘を引き起こしたりして、混乱も発生した。
 最初に発覚した採点忘れは、インペリオに対する「斬新性」の項目で、規定に従い、他の審査員がつけた最高点が加算された。それを知った採点会場同席の各エスコーラ首脳陣は、会場に乱入を試みた。ドラゴンエス・ダ・レアルも「調和性」で採点漏れが起きた。
 度重なる不手際と自分のエスコーラの低得点に一部の参加者の怒りが爆発。警備員、警察も巻き込んだ乱闘に発展し、採点は20分ほど中断した。ヴィラ・マリアの関係者は、もみ合いの末に市警の手を噛んで、逮捕された。
 12日午後10時からは、インペリオ、アカデミコス・ド・タツアペ、モシダーデ・アレグレ、ヴァイ・ヴァイ、ウニードス・デ・ヴィラ・マリアと、アセッソから昇格するマンシャ・ヴェルデ、トム・マイオルのパレードが行われる。
 今年のサンパウロ市カーニバルは〃道のカーニバル〃の盛り上がりも大きく報道された。1月末の週末から市内各所に繰り出したブロッコの中には、4万人を動員するグループも現れた。
 フェルナンド・ハダジサンパウロ市長は6日、「道のカーニバルはサンパウロ市のいたるところで行われ、開催期間も3週間と長い。今年のブロッコ参加数は昨年より36%多く、経済効果は4億レアルに達して、2億5千万レアルと推定されるサンバ会場を超えた」と語った。