地理統計院(IBGE)が16日、15年の小売販売量は4・3%減少し、01年の統計開始以来、最大の落ち込みを記録したと同日付伯字紙サイトが報じた。経済基本金利(Selic)引き上げや所得減少などで消費者の購買力が落ちている事が、数字の上でも改めて明らかになった。
クリスマス商戦が展開される12月は11月より販売増となるのが普通だが、15年12月の販売量は前月比2・7%、前年同月比で7・1%落ち込んだ。11月比での落ち込みは、販売不振に喘ぐ小売店が例年より早く割引セールなどを行った事も原因だ。
販売量が最も落ちたのは家具や電化製品などの耐久消費財だ。耐久消費財は短期間で買い換える事はないため、11月のブラック・フライデーなどを利用した人が12月に家具や電化製品を買う可能性は少なく、12月の販売量は前月より8・7%落ちた。年間実績は前年を14%下回った。
小売販売はハイパーまたはスーパーマーケットでも落ち込み、量としては2・5%減少。こちらは所得減と食品類の値上がりが響いた。
生地や衣類、靴類は前年比8・7%、燃料類は6・2%、書籍や雑誌、文具は10・9%と大幅な落ち込みを記録。事務用品や情報処理、通信機器類や個人用品、家庭用品は、1・7%と1・3%と比較的落ち込みが少なかった。
販売量が増えたのは薬品や医療機器、化粧品、香水類のみで、その伸び代も、統計開始以来最小の3%に止まった。
通常は小売販売の統計から外される自動車や建設資材も販売量が17・8%と8・4%減っており、景気不振や基本金利の引き上げに伴う購買力低下が深刻である事をうかがわせている。
ただし、インフレなどもあり、年間販売額は前年比3・2%増えた。12月の売上は前月比1・9%、前年同月比で2・8%増となっている。
タグ:自動車