22日に行われたラヴァ・ジャット作戦(LJ)第23弾で逮捕令状が出た、ルーラ前大統領とジウマ大統領の選挙参謀をつとめたジョアン・サンターナ容疑者が、23日朝、逮捕された。連邦警察は22日、パラナ州で記者会見を行い、容疑の全貌を明かした。23日付伯字紙が報じている。
連邦警察の発表によると、サンターナ夫妻に払われた賄賂は総額750万ドルに上るという。
ひとつは昨日も報じたオデブレヒト社によるもので、同社の二つのオフショアである「イノヴェーション」「クリエンフェルド」を経由して12年4月13日から13年3月8日に支払われた金は、計300万ドルに上っているという。
もうひとつは22日に逮捕されたロビイストのズウィ・スコルニキ容疑者を経由したもので、13年9月25日から14年11月4日に450万ドルの贈賄を受けとっていたという。
賄賂が振り込まれたのは、サンターナ容疑者と同氏夫人のモニカ・モウラ容疑者が受取人となっているオフショア「シェルビル・ファイナンス」の口座だ。モウラ容疑者は、サンターナ容疑者がブラジル内に持つ広告会社の共同経営者でもある。
サンターナ夫妻への容疑は、昨年2月にズウィ容疑者の自宅で押収されたモニカ氏のメモが決定打となった。そのメモには、彼女の口座二つの情報と支払いをドルで行うかユーロで行うかは同氏の判断に任せること、また、(贈収賄を行うのに利用した)契約のコピーを送るが「企業名は消した」との記述もあった。連邦警察の調査の結果、この企業は前述のオデブレヒトのオフショア、クリエンフェルドであることが判明した。同社は、元ペトロブラス役員のパウロ・ロベルト・コスタ、レナト・ドゥケ、ペドロ・バルスコといったLJ被告への賄賂の支払いにも使われていた。
サンターナ氏とモニカ氏は、22日はドミニカでの左翼系大統領候補のキャンペーンの仕事で同国にいたが、同日中にその仕事をキャンセルし、23日朝帰国。23日午前中にグアルーリョス空港に到着後、連邦警察機でパラナ州連邦警察署へ向かった。連警は、サンターナ容疑者への送金はLJ関連で労働者党(PT)が受け取るべき賄賂の一部だったのではないかと疑っている。
連邦政府関係者は22日、(所得申告から漏れて疑問視されている)サンターナ氏への国外送金はジウマ大統領とは無関係だと弁明した。
一方、選挙検察局と野党側は、選挙高等裁判所(TSE)が審議中の14年大統領選挙でのジウマ陣営の不正疑惑問題の証拠物件に、サンターナ夫妻らの逮捕に結びついた種々の書類も加えるよう要請する意向だ。
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