サンパウロ市北部ジャサナン区パルケ・エドゥ・シャーヴェス地区で21日夜、82歳の車椅子の女性が強盗に銃撃されたと23日付伯字紙が報じた。
イオランダ・フェレイラ・グアルダさん(82)と息子で商店主のジウマール・グアルダさん(59)は21日午後8時半頃、薬を買いに車で出かけたが、処方箋を忘れてとりに戻った。
ジウマールさんは家の前に車を停め、処方箋を持って再び車に戻ったところで、4人組の強盗に襲われた。
犯人らはジウマールさんに、所持品と車のキーを渡すよう要求した。ジウマールさんは抵抗せずに車を降り、助手席に居た母親を車から降ろそうとしたが、車椅子利用者のイオランダさんが手間取ったため、強盗は恐怖に怯えるイオランダさんの髪をひっぱって車から引き摺り下ろし、胸に向けて発砲した。
2人組は車を奪って立ち去ったが、数分後チエテ幹線道路付近で車を乗り捨て、イオランダさんのバッグと50レアルだけを持って逃走した。
イオランダさんは近所の人の手で市立病院に運ばれたが、機械が故障していて適切な治療を受けられず、私立病院に運ばれた。イオランダさんの容態は安定しており、23日中にも退院できる見込みだ。
「撃たないでくれ、その必要はないと必死に頼んだ。本当に胸が痛む。同じ人間のやる事とは思えない」「薬きょうの臭いや母が胸から血を流している光景が目に焼きついている。恐ろしい」とジウマールさんは語っている。
現場管轄の第90署は22日夜、防犯カメラの映像を入手。犯人の手がかりとなる目撃証言も得た。犯人の内、少なくとも1人は未成年だったようだ。警察はイオランダさんの回復を待って、ジウマールさんらから事情聴取を行う予定だ。