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乾杯するコチア青年たち
乾杯するコチア青年たち

コチア青年=定期総会=60周年行事を完遂=記念誌を発刊、ポ語版も=三世訪日研修生を募集中

 コチア青年連絡協議会(前田進会長)の定期総会が14日午前、サンパウロ市の宮城県人会館で行なわれ、約60人が出席した。15年度で最も大きなイベント「移住60周年記念式典」は無事に遂行されたことが報告され、今年度では第4回目となる青年三世の訪日事業など、今年も多様な計画も発表された。

 先亡者に黙祷が捧げられた後、前田会長が開会の挨拶で、「60周年記念事業が色あせないよう今年も団結していきましょう」と述べた。
 議長には広瀬哲洋副会長が選ばれ、杓田美代子副会長から昨年度事業報告が行なわれた。年6回のゴルフ大会、年4回の会報発行、国士舘桜祭りや県連日本祭りへの出店、古希・喜寿・傘寿祝賀会などの定例行事に加え、第3回三世訪日研修団の帰国、青年の広場開園式も実現した。
 鎌谷昭会計から昨年度決算報告があり、60周年記念式典の寄付などで例年よりも増額された年間収入50万8千レアルに、前年度からの繰越金11万8千レを加えた総収入は62万6千レ。そこから事務経費や同記念式典の事業経費など年間支出34万4千レを差し引いた28万2千レが今年度に繰り越されたと報告され、承認された。
 伊下碩哉副会長が16年度の事業計画案、鎌谷会計から収支ともに36万3108レの予算案が提示され、承認された。
 続いて村田重幸相談役が、ブラジル日本文化福祉協会(呉屋春美会長)と無償貸与契約した国士館スポーツセンター内「青年の広場」について説明。文協が出した「日本文化の継承に役立つ建築物を建てる」という条件について、「日本庭園と茶室を60周年記念式典に間に合わせることができた」と話す。
 羽鳥慎一理事から第4回三世訪日研修団の募集告知が行なわれ、「今回は17年1月初めに出発する。申し込み人数がまだ少ないので、周りの人に広めてほしい」と呼びかけた。
 第3回研修生の石川雄二さん(21、三世)は本紙の取材に「日本は親切な人ばかりで都市も綺麗。貴重な経験をさせてもらった」と述べた。
 8年間事務を担当した樺島幸子さん(68、北海道)が今月で引退すると発表され、記念品を贈られた。樺島さんは「コチア青年の皆様に良くしてもらい、本当に有意義だった」と語った。後任の屋良照夫さん(48、三世)は「事務担当としてがんばる」と意気込みを語った。
 広瀬副会長が、去年12月に発刊された60周年記念誌に関して、半年後にポ語版も作られると発表。日ポ両語合わせて8万5千レの予算を組み、ポ語版に対して宮坂国人財団から3万5千レの支援があった。記念誌を希望する人は同協議会事務局(11・3031・1123)まで。
 最後に60周年記念誌の発刊パーティ兼新年会となり、山下治元会長が乾杯の音頭をとった。50周年と55周年の記念誌でもカメラマンとして活躍した徳吉義男さん(80、鹿児島)が、会場のあちこちで会員の笑顔を撮影し、盛況のうちに幕を閉じた。