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岩田幕僚長を囲んで記念撮影(椅子の左から6番目)
岩田幕僚長を囲んで記念撮影(椅子の左から6番目)

陸自最高位が初来伯視察=岩田幕僚長日伯防衛協力強化へ=日系団体との昼食会も

 陸上自衛隊最高位の岩田清文陸上幕僚長(きよふみ、59、徳島)がブラジル陸軍司令官の招待により、22日から26日まで来伯、各地で視察を行っていた。現役の幕僚長の来伯は初めて。
 一昨年の安倍晋三首相来伯時のジウマ大統領との懇談を契機にしており、日伯の防衛協力・交流の強化が目的だった。初日はブラジリアにて陸軍参謀本部、統合司令部で関係者と懇談。その後、国境沿いのアマゾナス州や南麻州ドラードスで軍の視察を実施した。
 最終日の26日にはサンパウロ市ニッケイパラセホテルでリベルダーデ友好会主催の昼食会に出席し、日系三団体会長など30人からの歓迎を受けた。軍関係者からは斉藤準一空軍予備大将、ジョアレス・ペレイラ陸軍中将、また中前隆博在聖総領事も出席した。
 挨拶で岩田幕僚長は初の陸自最高位の来伯について、「今年は日本とブラジルの防衛協力がスタートする記念すべき年」と強調。視察を通したブラジル陸軍の感想として、「国境整備という重要な任務に対し近代化を進めながら前進している」と評価した。
 日本におけるロシア、北朝鮮、特に緊張感の高まっている中国との関係について言及し、「わが国の領土を絶対に守るという体制に変えなければならない」と発言。ブラジル陸軍との関係について、「改革を進めなければならない点で共通している。今後もしっかりと防衛交流を進めていきたい」と明言した。
 また当地の日系社会に対し、「日系人の皆さんからは日本という存在に誇りと自信を感じ、日伯交流にいかに貢献されてきたが分かり感激した。この思いを日本に持ち帰り、より近い存在になるよう発展させたい」とした。
 岩田幕僚長は出席者との懇談を楽しみ、写真撮影にも気軽に応じるなど、終始和やかに時間を過ごした。