ラヴァ・ジャット作戦第23弾で逮捕されている労働者党(PT)の選挙参謀のジョアン・サンターナ容疑者が、14年の大統領選でジウマ大統領が決選投票に臨んだ時期にオデブレヒトから400万レアルの献金を国内で受けていたと、連邦警察が目していることが明らかとなった。2月27日付伯字紙が報じている。
サンターナ容疑者が夫人のモニカ・モウラ容疑者と共に受取人となっているオフショア「シェルビル・ファイナンス」のスイスの口座を通して受け取っていた合計750万ドルの金について、モニカ容疑者はこれまで、国外の他の国での大統領選挙のための裏金だと証言してきた。
だが今回、エポカ誌がスクープしたのは、連邦警察が、オデブレヒト社の社員マリア・ルシア・タヴァレス氏の自宅から押収した支払計画・明細表だった。
それによると、同社は14年10月24日から11月7日に、サンターナ容疑者に対し計7回、合計400万レアルを支払っていたと見られている。ジウマ大統領とアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)との間の決選投票が行われたのは10月26日だ。
この表には「Cid」「Sao」「全面的に対応」などの書き込みがあり、サンパウロ市での支払いが要請通りに行われたの意味ではないかと推測されている。
LJを管轄するパラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事は、この表が国内での金の授受を表すものなら「(国外での選挙のためのものという)これまでの供述とつじつまがあわない」し、両容疑者とオデブレヒト社の関係は考えられていた以上に深く、両容疑者が受け取った金額が更に大きい可能性を示唆するとして、注目している。
連邦警察はタヴァレス氏の自宅から、モニカ容疑者が賄賂を受け取ったことが疑われるメモの類や、オデブレヒトの社員と交わしたメールなども押収しているという。
これらの書類からは、サンターナ夫婦が全国市長選の行われた08年にも1800万レアルと530万レアルを受け取ったことが窺われる。サンターナ夫婦は同年、サンパウロ市でのマルタ・スプリシー氏や、パラナ州クリチーバでのグレイシ・ホフマン氏らの選挙キャンペーンを手伝っている。
PSDBはこの件に関しても早速、連邦政府に説明を求めており、アエシオ氏が選挙高等裁判所に対して起こしている、14年大統領選でのジウマ氏の違反疑惑への追及も厳しくなることが予想される。同裁判所のジウマール・メンデス副長官は2月26日、PTが同選挙で企業7社と結んだ契約の詳細を捜査するよう、連邦警察や連邦検察庁、サンパウロ州とミナス州検察局に要請した。
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