2月26~27日にチリのミシェル・バチェレ大統領を公式訪問したジウマ大統領は、27日に同国の企業家や経済学者らと面会するために同国での滞在時間を延長したと2月27、28日付エスタード紙が報じた。
ジウマ大統領は当初、2月27日午後1時に帰伯し、同日リオで行われる労働者党(PT)結党36周年記念式典に出席する予定だったが、帰国は午後9時になり、同式典への出席はできなかった。
そもそも、2月26、27日に渡るジウマ大統領によるバチェレ大統領公式訪問は両国外交官にとって驚きだった。パウロ・エスチバレ中南米、カリブ諸国局副事務局長によれば、今回の公式訪問が確認されたのは先週のことだったという。
ブラジルからは企業家25人がチリ訪問に同行。2月26日午後はブラジル企業とジウマ大統領、27日午前はチリの企業家とジウマ大統領との面談がそれぞれ予定されていた。
チリ企業家との面談の後は、ラ米、カリブ諸国経済委員会(Cepal)事務局長のアリシア・バルセナ氏と会い、チリの経済分析官らとの討議も行った。
ジウマ大統領はチリのメルクリオ紙のインタビューに答え、自身の政治基盤であるPTからの批判が高まっている財政調整への意欲を示した。
PT内ではジウマ政権が進めようとしている財政調整への不満が高まっており、このことが2月27日の労働者党結党36周年記念式典欠席の決定的な理由になったとみられている。
政府関係者のひとりはエスタード紙からの取材に答え、ジウマ大統領は、福祉政策維持にこだわり過ぎて財政調整をおこたれば、政権維持は望めないと確信していると明らかにした。
ジウマ大統領は、福祉政策の縮小は、企業家たちからの支持を回復し、ブラジルへの信頼を回復するための最優先事項だと考えている。