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景気後退=15年は10万軒が閉店=保健プランや私立校生も

 かつてない不景気でリセッション(景気後退)長期化との予想が出る中、失業率上昇や所得減少の影響は小売店閉店、保健プランの利用者減少、私立校生が公立校に転校といった形でも表れていると2月28日付エスタード紙が報じた。
 鉱工業が落ち込んだ後も経済を牽引し、国内総生産(GDP)に占める割合も増えていたサービス業の落ち込みは、閉店に追い込まれた小売店の数などにも表れた。
 小売店の売上が01年以来という大きな落ち込みを記録した15年、大型小売店も含む店舗閉鎖は約10万軒に及び、解雇者も約18万5千人出た。今年も24万5千人が解雇されると見られている。
 小売店の売上減は国内消費の反映の一つに過ぎず、失業者増加や所得減少、高物価は、私立校の生徒や保健プラン利用者の減少にも繋がった。
 15年の私立校生は、前年末の900万人から約100万人(12%)減少。私立校から公立校に転校した生徒は、サンパウロ州だけで20万人に上る。失業や所得増以上に月謝が上がり、他の経費を切り詰めても月謝を払えなくなった例が大半だ。
 また、14年9月~15年9月の保健プラン利用者数は毎月1万3700人ずつ減少。保健プラン利用者が減ったのは初めてで、統計上の雇用者数が1人減ると利用者は2~4人減るという。
 失業や所得減少、高インフレの影響は、電気代や水道代、電話代といった基本的な支出さえ払えずに債務不履行になる人の増加にも表れている。基本的な支出での債務不履行は増加の一途で、1月の場合、南部や中西部での電気代と水道代の不払いは昨年同月比17・01%と13・03%増えた。同地域の債務不履行増加率は平均6%だから、これらの項目での不払い増加が目立つ。同様の傾向は北部や北東部でも見られ、不払い増加の平均が6・53%と8・43%だったのに対し、電気代と水道代の不払いは9・89%と12・39%増えたという。