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ブラジル貿易=輸出高17カ月振りに上回る=レアル安で工業製品好調

 対ドルレアル安と工業製品の売り上げ増大、農作物の出荷が早まった事で、2月の輸出額は前年同月比4・6%増の133億4800万ドルで、17カ月ぶりに増加に転じたと1、2日付伯字各紙が報じた。
 これに対し、輸入は減少傾向が続いており、2月の貿易収支は30億4300万ドルの黒字を計上。2月としては、1989年の統計開始以来、最高額を記録した。
 今年1月とあわせた貿易黒字は39億6500万ドル(約160億レアル相当)に達した。昨年の1月、2月の貿易収支は60億1千万ドルの赤字だった。
 特に好調だったのは乗用車、砂糖、繊維、セルロイド等のセルロース含有製品だった。
 一方、不況により輸入は減少の一途を辿っており、2月の輸入総額は昨年同月比34・6%減の103億500万レアルだった。部門別で見ると、燃料、潤滑油は54・6%、資本財は33・3%、中間財は32・5%、消費財は20・5%減少している。
 コンサルティング会社ペスコ・ミクロアナリシス社のエウシオ・タケダ氏は、「資本財などの輸入の激しい落ち込みが続いている。それは、経済成長のための投資が弱まっている事と同義だ」と語った。
 今年は輸出製品の単価が2割近く下がっているが、品数は3割上がっている。2月の工業製品の売上高は前年同月比で9・6%増大した。乗用車、バスの輸出高は6億400万ドルで、前年同月比52・1%増だった。
 2月の輸出が伸びた別の要因は、例年は5月から活性化する大豆やとうもろこしなどの出荷が早まった事だ。
 政府は今年の貿易黒字目標額を350億ドルとしているが、市場関係者は400億ドルを見込んでいる。