15年の経済成長率がマイナス3・8%と非常に暗いニュースの出た3日、金融市場の動きはそれとは対照的だったと4日付エスタード(E)紙が報じた。
サンパウロ市株式市場指数(IBovespa)は6年半ぶりとなる上げ幅(プラス5・12%)で4万7193・39ポイントを記録し、またドルもレアルに対して2・07%値を下げ、昨年12月10日以来の水準の1ドル3・8102レアルとなった。
E紙は、この理由を、デウシジオ・アマラウ上議(PT・労働者党)が報奨付供述に応じる意向で、ジウマ大統領とルーラ前大統領(共にPT)がラヴァ・ジャット作戦での疑惑に直結していたとの内容の供述を行ったとの報道が流れ、両氏の逮捕や大統領交代、経済政策の転換から景気好転までを市場が見込んでいる、または後押ししているからだとしている。
経済コンサルタント会社MCMコンスルトーレスのエコノミスト、マウロ・シュナイダー氏は、一連の動きの理由を「短期的に何が起こるか、ジウマ大統領が退陣するか否かに関わりなく、我が国には国の発展を妨げる深刻で重層的な問題が存在している。現政権への失望が著しいことから、政権交代が起これば今の不況から持ち直す可能性があると市場は見ている」からだと語った。
市場の期待を受けて、公社関係の株価は大幅に上昇し、ペトロブラスの優先株が16・28%高の6・57レアル、普通株が12・47%高の9・11レアル、ブラジル銀行の普通株も13・07%高の16・61レアルで取引を終えた。
米国のダンピング防止策変更で輸出増の期待が高まった製鉄業界も、ウジミナスの優先株35・11%、メタルルジカ・ゲルダウの優先株15・20%、CSNの普通株15・04%、ゲルダウの優先株7・73%と、軒並み株価が上昇した。
株価と為替の動きは、ルーラ前大統領への事情聴取や同氏宅などの家宅捜索が電撃的に行われた4日も続き、4日午後3時半の段階でレアルは1ドル=3・74をつけ、Ibovespaは前日比4・2%アップの49167・43ポイントだった。
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