3月8日、リオデジャネイロ市で国際女性デーのデモ行進が行われた。同市での今年のデモの中心テーマは「中絶の合法化」だった。
藤色の風船、多くのプラカードを手にした女性達は、賛同する男性の参加も得て、リオ州議会議事堂前に集まった後、リオ市のデモ、市民活動の中心地である、シネランジアまで行進した。
歴史の教師バーバラ・アラウージョさん(26)は、中絶は国民の保健問題として考慮されるべきだと強調し、中絶する権利を獲得するためにデモを行う事の重要性を以下の様に語った。「中絶が禁止されているせいで、どれだけの多くの貧困女性や黒人女性が死んでいることか。中絶禁止は事実上の殺人よ。非常に単純な事実だけど、私たちの身体は本来、私たちのもののはずだわ」
保育士のシャーリー・ロドリゲス・デ・オリベイラさん(39)は、娘イサベラちゃん(7)、ニコラスちゃん(9)を連れてきた。「いつもデモには娘を連れてくる。まだまだブラジルは男性優位社会。小さい時からそれを知っておかなくてはならない」「私は黒人女性を代表し、私達の戦いを続けるためにここにいる」と語った。
法学部の男子学生アントニオ・ロドリゲスさん(24)は、姉妹に同行して、デモに参加した。「男性が女性の権利拡大運動を支援する事はとても重要。今のブラジル社会では、多くの不正や間違ったことがはびこっている。例えば女性は女性であるという理由だけで男性より稼ぎが少ない。男性優位社会のせいで、管理職にも就けない」と語る。
デモ参加者達は中絶の自由を妨げる法令を批判して、シュプレヒコールをあげ、「ブラジルでは中絶を禁止しているが、違法な中絶行為は年間100万件以上起こり、毎日1人の女性がそのために命を落としている」「中絶禁止は、黒人女性や貧困女性殺害を正当化するものだ」といったスピーチも繰り返された。
リオ州では家庭内暴力や女性への脅迫が数多く報告されており、デモ参加者は、暴力に苦しむ女性被害者のための政治的支援や支持も求めた。(8日付アジェンシア・ブラジルより)
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