ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事が8日、労働者党(PT)支持者達が13日にパウリスタ大通りで抗議行動(デモ、マニフェスタソン)を行う事を禁じたと8、9日付各紙サイトが報じた。
アウキミン知事の意向はラジオ局のジョーヴェン・パンのインタビューで伝えられた。また、同日夜、ブラジリアで連邦政府代表や他州の知事達と集まった際にも、PT支持派のデモは同大通り以外の場所で行う事を望むと繰り返した。
同大通りでは13日、ヴェン・プラ・ルア、モヴィメント・ブラジル・リヴレ、レヴォウタドス・オンラインなど、ジウマ大統領の罷免や退陣を求めるグループがデモを行う予定で、ジウマ氏やルーラ前大統領、現政権やPTへの批判の声を上げる事は明白だ。
同知事は、治安上に理由で、同じ時間、同じ場所で親PTや親ルーラ、親ジウマのグループのデモを行う事を認める事は出来ないと説明した。
この意向は同日、サンパウロ州保安局のアレッシャンドレ・モラエス局長によっても確認された。同保安局では、13日の抗議行動には約100万人が参加すると見込み、15年3月のデモを参考に警備体制を整える予定だ。
パウリスタ大通りでは8日も「国際女性デー」にちなんだデモが行われたが、左派グループが中絶賛成などのフェミニズモに基づくスローガンと同時に大統領罷免反対を唱えたところ、反ジウマ派の女性が車上に登り、現政権を批判する騒ぎが起きた。現場にはPTやブラジル中央統一労組(CUT)関係者が駆けつけ、女性に暴行しようとしたが、周囲の人達が制して事なきを得た。
PTやCUTは、4日に起きたルーラ氏の強制連行・事情聴取後、13日に現・前大統領の支持などを訴えるためのデモを行うから参加するよう各地で呼びかけている。連邦政府や最高裁判事、ルイ・ファルコンPT党首らは流血の事態を予測し、混乱回避を呼びかけているが、与党関係者からは、サンパウロ州知事の発言は混乱回避のためだけかと勘ぐる声も出ている。