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ロラパルーザの風景(André Tambucci/Fotos Públicas)
ロラパルーザの風景(André Tambucci/Fotos Públicas)

サンパウロのロック・フェス ロラパルーザが今年も開催=2016年の注目の目玉は?

 12、13日、サンパウロ市のインテルラゴス・サーキットで、同市が誇る国際的なロック・フェスティバル「ロラパルーザ」が開催される。
 1991年にアメリカではじまったロラパルーザのブラジル版がサンパウロではじまってから今年で5年。現在は、チリのサンチアゴ版、アルゼンチンのブエノス・アイレス版が基本的に同じ出演者で順次行われるようになっており、このスタイル定着からは3年目だ。これまではサンチアゴが皮切りで、サンパウロでの公演が最後だったが、今年は逆にサンパウロからスタートとなる。
 今年の出演者は、初日のトリをエミネムがつとめる。音楽界に君臨して既に15年近い、白人の実力派の毒舌ラッパーだが、ここ3年、作品発表がなかったため、国際的に見ても久しぶりの貴重なパフォーマンスは早くも注目を浴びている。
 このほかの初日の目玉は、大型ステージが、現在世界で屈指の人気バンドでリーダーが人気女優キャリー・マリガンの夫でもあるフォーク・バンド、マムフォード&サンズ、世界的にはここ最近大物化した印象が強いものの、サンパウロではこの5年で4度目のライブとなるオーストラリアの人気バンド、テイム・インパラなどだ。
 また、エミネムの裏のステージで、昨年、ブラジルのファンの嘆願運動でロラ出演が決まったのに、飛行機のトラブルで直前でキャンセルになってファンを悲しませたマリーナ&ザ・ダイアモンズ、そして、昨年11月、パリの劇場バタクランでの公演中にテロリストに潜入され、多数の観客を殺されたことで話題となったバンド、イーグルス・オブ・デス・メタルも出演する。
 一方、2日目のトリを飾るのは、イギリスの女性シンガー、フローレンス・ウェルチ率いるフローレンス&ザ・マシーン。2013年のロック・イン・リオでのパフォーマンスが成功し、ブラジルでも大人気の彼女たちにとって、フェスのトリ・クラスになってまだ1年目の、初々しいライブに期待したい。
 また、黒人女性シンガー、ブリタニー・ハワードのパワフルな熱唱で注目度をあげているアメリカのバンド、アラバマ・シェイクスは、今年のグラミー賞4部門を制覇したばかり。3年前のロラでも新人ながら話題だった彼らが、大きくなって戻ってくる。
 このほかには、現在、「ストレスト・アウト」が全世界でヒット中のヒップホップの2人組バンド、トゥウェンティ・ワン・パイロッツや、昨年「シャット・アップ・アンド・ダンス」を世界的にヒットさせたウォーク・ザ・ムーン、人気アイドル、ジャスティン・ビーバーとの共演で注目されたエレクトロ・ユニットのジャックU、そして、イギリス、日本でカリスマ的人気を誇る元オアシスの中心人物ノエル・ギャラガーも登場する。
 ブラジル国内勢では特に知名度があり、目立つアーティストは出演しないが、13日は全国的にジウマ大統領をはじめとした反連邦政府デモが行われる日。この会場内でも既に、なんらかの抗議運動が起きそうな気配が漂っている。