ペレの逸品オークションに＝Ｗ杯優勝記念メダルも出品

　〃サッカーの王〃ペレは今もサッカー史に燦然と輝く稀代の名選手だが、そのペレのキャリアを彩った貴重な逸品が本人の手から離れ、裕福なコレクターの手に渡る可能性がある。ロイター通信によると、ペレはサッカーのキャリアを通じて獲得したメダルや記念ボールなど、約２０００点をオークションにかける意向だという。
　ペレの出品する品物は、公開展示された後、６月６日から９日までロンドンでオークションに掛けられる。
　出品される物には、５８、６２、７０年Ｗ杯での優勝メダルや、ジュール・リメ・トロフィーのレプリカ、１０００得点達成の記念ボール、サントスＦＣやニューヨーク・コスモスで使用したユニフォームなど、貴重な品も含まれている。物によっては６０万ドル（６７８０万円）相当の価値が見込まれ、売り上げの一部はクリチーバの小児病院「星の王子様病院」に寄付される。
　「ペレは、サッカー界のみならず、スポーツ界の偉大な象徴的存在だ」と、オークション担当会社の専務理事、マーティン・ノーラン氏は語った。
　オークションの目玉は、ペレがＷ杯３回目の制覇を果たした記念に、ＦＩＦＡとメキシコ政府によって贈られたジュール・リメ・トロフィーで、４０万～６０万ドル相当の価値があるとされている。
　「これは大変貴重なもので、６０万ドルどころか、１００万ドルでの売却もあり得る」とノーラン氏は語る。
　Ｗ杯優勝メダルは２０万ドル相当、１０００得点記念ボールは４～６万ドル相当の価値が見込まれている。
　予定価格は出ていないが、ニューヨーク・コスモス在籍中の１９９７年に獲得した北米サッカーリーグ優勝指輪、０４年オリンピックの聖火トーチ、２０世紀最優秀選手賞の記念品も競売に掛けられる。
　現在７５歳のペレは、サントス市にも自身のコレクションのかなりの部分を寄贈したとコメントとした。
　ペレは代理人を通して「私の歴史の一部をファンの人達とも共有する事を決めた。落札してくれた人が大切に扱い、家族や子供、次世代に引き継いで言ってくれる事を願う」とコメントした。（１０日付グローボエスポルテより）