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ブラジル航空=貨物の無料扱いに終止符か=料金徴収で航空券値下げ案

 航空料金の格安化を図るため、連邦政府は航空会社に対し、荷物預かり料を課金する事を認める意向だと11日付伯字各紙が報じた。
 これは民間航空監督庁(Anac)が11日から検討を始める航空規定改定案の一部だ。同件に関する公聴会は30日間の予定で行われる。承認された場合、同改定案は17年より有効となる。
 航空各社は現在、乗客1人あたり国内便で23キロの荷物一つ、国際便で32キロの荷物二つを無料で運ぶ事を義務付けられている。
 改定案には、貨物を無料で扱う義務を廃止するかわり、機内持ち込みの手荷物の重量を増やす事などが盛り込まれている。現在は預入貨物への料金を取らない代わり、運賃にその分を上乗せしている航空会社が多い。
 提案が承認されれば、上乗せ分のない値段で航空券が販売され、手荷物の少ない乗客は安く航空券が買える事になる。
 マルセロ・グァラニースAnac会長は、改訂案の目的は航空会社の経費削減だとした。運賃引き下げは昨年来止まっており、経費が削減されれば国内航空会社も競争力が増し、国外の格安航空会社参入も可能になる。
 消費者団体Protesteは「消費者の権利後退を懸念」「航空会社の価格競争を促すために消費者に不利な提案をすべきでない」との文書を出したが、Anac側は貨物の課金は消費者にも益するとしている。