13日に全国で行われた反ジウマ、反政府デモ(マニフェスタソン、抗議行動)は、大統領府の予想を大幅に超える規模となり、反ルーラ、反労働者党(PT)、反汚職色もぐっと強まった。
14日付伯字紙が一様に、デモ開催地では皆、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で現職政治家以外の被告を扱うパラナ地裁のセルジオ・モロ判事や、LJで逮捕者が出るたびにテレビで顔が出てくる〃連警のジャポネーズ〃が人気を博したと報じたのも、ジウマ、ルーラの現前大統領への断罪を求める声の高まりと軌を一にする。
今回のデモが大統領府の予想を大きく上回る規模となったのは、3月に入ってから、デウシジオ・アマラル元上院政府ローダーが報奨付供述で現前大統領が共にLJの捜査妨害を試みたと語った事や、ルーラ氏がLJで事情聴取を受けた事、サンパウロ州検察局が前大統領を起訴し、逮捕礼状請求も行った事なども影響している。
伯字紙の一つはデモの前、PTの創設期からのメンバーの一人が、PTが汚職で捜査を受ける存在になったと嘆いていたと報じていた。今回のデモ参加者の中にも、以前は親PTだったが、PTが労働者の権利や生活を脅かすような汚職を繰り返している事への怒りを表明する意味で参加したという人もいる。
モロ判事や連警の日本人がヒーロー扱いされるのは、汚職に飽き飽きした人々がブラジルが変わるためには何かを変えなければと考えた結果で、LJの進展で、懲罰とは無縁だった大企業家や政治家も平等に裁かれる可能性が出てきた事への期待感の高まりでもある。
13日にはジウマ氏やルーラ氏を支援するデモもあったが、ルーラ氏を起訴したサンパウロ州検察局検事やモロ判事らを支援する声は日毎に高まっている。13日のデモではLJで告発された上下両院議長罷免を求める声も出ており、モロ判事は「各政党は市民の声を聞くべきだ」と発言した。
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