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妊婦=チクングニア熱にも注意を=赤ちゃんの心停止の場合も

 チクングニア熱やデング熱も、妊婦が罹患すると新生児に重大な障害が起こる可能性があることが判明したと17日付フォーリャ紙やアゴーラ紙が報じている。
 バイア州連邦大学の研究によると、ブラジルでは15年9月と10月に、出産直前にチクングニア熱に感染した母親から生まれた子供に影響が出た例が確認済みだ。子供達は誕生時は異常がなかったが、その後、脳内や消化器内の出血、呼吸困難などが起き、心臓の手術が必要となった子もいた。
 英国の医療雑誌「ランセット」などで、妊婦が罹患した場合の研究16件を分析した結果、妊娠中にデング熱に罹患した妊婦には通常の3・5倍高い確率で流産が起き、早産となる率も1・7倍だった。
 妊婦がチクングニア熱に感染した例の研究は18件あり、第1または第2三半期で罹患した妊婦の胎児が胎盤を通してデングウイルスに感染し、流産となった例もある。
 出産直前(平均で4日前)に罹患すると出産時に子供がデング熱に感染し、重篤な病気を起こしやすい。デング熱に感染後の妊婦から生まれた子供の感染率は85%で、90%の子供が脳性まひや心停止などの重篤な症状を呈すという。
 なお、デング熱などの罹患例では小頭症児の誕生は確認されていない。