サンパウロ総合大学生物医学研究所(ICB―USP)が、症状が消えた後もジカ熱感染の有無を判定できるテストを開発したと18日付エスタード紙が報じた。
このテストは血清中の抗体を調べるもので、ジカ熱の症状が消えた後でも、感染の有無を確認できる。このテストを開発したのは、サンパウロ州調査研究支援機関(Fapesp)の援助を受けて昨年末に結成されたプロジェクトチーム、Rede Zikaの研究者達で、第3者機関によってテストの信憑性が証明されたら、この技術を公立医療機関に広める予定だ。
現在、多くの公的研究機関はPCRと呼ばれる判定方法を採用しているが、この方法だとジカ熱感染は症状が出ている時しか判定できないため、小頭症児の母親が妊娠初期にジカ熱に感染したか否かを判別できない。
「このテストはジカ感染と小頭症の関連を明らかにするのに役立つし、発症に至らなかったが感染していた例(8割の患者は自覚症状がない)も分かるので、本当の感染規模が分かる」と言うのは、Fapesp職員で判定テスト開発責任者のエジソン・ルイス・ドゥリゴン氏だ。
ICBは「テストに必要な反応薬は緊急増産体制に入っており、Rede Zikaの研究センターや国内の調査機関に無料配布される」と文書で発表した。現在、ジカウィルス感染検査は私立病院のみが受け付けている。検査は国外で行われるため、平均1千レアルの費用がかかる。