25日、サッカーの18年ワールドカップの南米予選、ブラジル対ウルグアイ戦がペルナンブッコ州レシフェで行われるが、この試合に関連し、ブラジル・サッカー連盟(CBF)が異例の発表を行った。
それは、この日、試合会場となるペルナンブッコ・アリーナに来場する観客、関係者、選手、約10万人に、虫除けの塗り薬を無料で配布するというものだ。
それは、このスタジアムのあるペルナンブッコ州で、蚊が媒介する病が大流行しているからだ。
同州は昨年、全国第5位のデング熱罹患者が出た。その数は3万4579人で、今年も既に、5766人に罹患の疑いがあるという。
また、デング熱以上に恐れられているのがジカ熱の存在だ。同州はブラジルでのジカ熱の震源地と目され、妊婦が感染したことが原因と見られる小頭症児の異常発生に最初の警告を発した医師がいるところだ。同州では15年の8月1日から今年の3月12日までに、小頭症が疑われる赤ちゃんが1779人も生まれている。この数は、ブラジル全国で生まれる小頭症の赤ちゃんの数の平均(1千人ほど)をも上回っている。
今回のこの処置は、CBF側よりも、むしろウルグアイ側の慌てふためきが大きかったとされている。とりわけ彼らが恐れているのは、現在、世界的なニュースとなっているジカ熱だという。ウルグアイ・サッカー協会(AUF)会長のエドゥアルド・ベレーザ氏は、選手が蚊に刺されることを強く懸念し、練習場所も最も蚊に刺されにくい場所を塾考の末に選んだという。
サッカー選手の場合、年齢も若いため、夫人の出産も十分に考えられる。ジカ熱は夫からの性行為でも伝染することが確認されている。また、デング熱にかかれば高熱が出、試合出場は困難になる。
この試合は、ウルグアイを代表するスター、ルイス・スアレスが、14年W杯イタリア戦での噛み付き事件での処分が解けて初の代表戦となることや、その試合がバルセロナでの同僚ネイマールのいるセレソンとの対戦になることでかねてから話題を呼んでいたが、選手たちにとっては蚊の方が気になるようだ。(R7ニュースサイトより)
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