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スポーツ相の人事で混乱=PRBの連立与党離脱で

 所属政党の連立与党離脱により、スポーツ相の処遇をめぐる混乱が起きている。23日付伯字紙サイトが報じている。
 この混乱は、ジョージ・ヒルトン・スポーツ相が所属するブラジル共和党(PRB)が連立脱退を決めたために起こった。同氏はスポーツ相として続投するため、現政権への忠誠を誓い、18日に連立与党の社会秩序共和党(PROS)に移る意向を表明した。
 だが、「大臣職は政党単位で割り当てる」ためか、ジウマ大統領は移籍によるヒルトン氏の続投を認めず、22日に新スポーツ相として、ヒルトン氏の前任だったアウド・レベロ氏所属のブラジル共産党(PCdoB)のリカルド・レイゼル氏を指名した。
 だが、残りのスポーツ省内の要職はPRB党員が継続して担っているため、同党が連立残留との憶測が一部であがった。
 これに対しPRBは23日、公式サイトで「我が党がジウマ政権に戻ることはない。我々は独立した立場を継続する」との宣言を行った。同党はこの声明でスポーツ省要職の3人の名前をあげ、「今のところはこれまで行ってきた業務が損なわれないよう残っているだけで、新たな人事を待っている」とし、改めて連立与党復帰の可能性はないことを強調した。
 リオ五輪が間近だが、政界の混乱で、思わぬ人事劇が展開されている。