23日朝、オデブレヒト・グループの役員宅で見つかった献金リストの情報が流れ、24政党、約300人の名前が載っていたことが判明した。リストには現政権の官僚や議会要職者、州知事、市長らの名前も含まれている。中にはニックネームで呼ばれている大物政治家もおり、衝撃を与えている。24日付伯字紙が報じている。
献金リストは、2月22日に行われたラヴァ・ジャット作戦(LJ)第23弾の際、オデブレヒト・インフラエストゥルトゥーラ社社長だったベネディクト・バルボーザ・シウヴァ・ジュニオール容疑者宅で押収されたものだ。
同日の押収物件の分析は今も進行中だが、献金リストは23日、連警が持つ資料にアクセスしたメディア関係者の手で公開された。リストには閣僚や議員ら、公職特権故に最高裁が統括する人物の名前が含まれているため、現職政治家らを除くLJ関係者の裁判を担当するパラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事は、当日中に情報を非公開とする措置をとった。
だが、リストの内容は既に広く報道されており、掲載されている政治家の名前も明かされた。
彼らへの献金が合法なものか違法なものかは判明していないが、絡んでいた政党は、与党、野党双方の計24党に及ぶ。政治家の数はエスタード紙が279人、フォーリャ紙だと316人と報じられている。
リスト掲載者を政党別に見ると、その比率は議会での議員数にほぼ比例するが、労働者党(PT)は75人で圧倒的に多い。以下、民主運動党(PMDB)45人、最大野党の民主社会党(PSDB)33人と続く。PSDB関係者の数は、「LJ主要三党」のひとつである進歩党(PP)の23人より多い。
14年の統一選に関係するリスト掲載者には、現政権の閣僚のジャッケス・ヴァギネル官房長官やアロイージオ・メルカダンテ教育相(共にPT)が含まれている。連邦議員では、LJでも強い疑惑が持たれているレナン・カリェイロス、エドゥアルド・クーニャの上下両院議長(共にPMDB)も入っている。
今回のリストには野党の大物や地方行政担当者らの名前も含まれ、これまで以上の波紋を広げている。PSDBでは、大統領候補経験者のアエシオ・ネーヴェス、ジョゼ・セーラの両上議や、ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事の名もある。
12年の地方選関係では、フェルナンド・ハダジサンパウロ市市長(PT)にエドゥアルド・パエス・リオ市長(PMDB)の名前も挙がっている。
あだ名で呼ばれていた政治家は、クーニャ下院議長「カランゲージョ(蟹)」、レナン上院議長「アトレタ(運動選手)」、元大統領のジョゼ・サルネイ氏(PMDB)「エスクリトール(作家)」、ヴァギネル長官「パッシーヴォ(受身)」、パエス市長「ネルヴォジーニョ(怒りん坊)」などだ。