ジウマ大統領が22日、自身に対する罷免の動きは「民主主義に対するゴウペ(クーデター、golpe)だ、絶対に辞任しない」と宣言したことに対し、最高裁判事らが「罷免は合法」との見解を示したと24日付伯字紙が報じている。
ジウマ大統領はかねてから、現在の大統領罷免の動きは1964年の軍事政権誕生を招いたクーデター同様の「ゴウペ」だと称している。
だが、これに対し、最高裁判事らが一斉に反論している。ディアズ・トフォリ判事は「大統領罷免は憲法が定めた合法的な手続き」と、「この国には不満があれば裁判所に訴える自由がある。軍事政権よりはるかに状況はいい」とした。
また、同じく最高裁のカルメン・ルシア判事も「ジウマ氏が『罷免がゴウペだ』と発言するとは」と驚き、罷免が憲法で保障されたものであることを指摘している。
さらに、2012年のメンサロン裁判時の長官だったアイレス・ブレット氏も、「大統領が更迭される可能性があることは憲法でも明記されている。罷免もその一つで、クーデターなどには該当しない」と語っている。
だが、ジウマ大統領にとっては罷免はゴウペでしかない。18日には外務省が国外の大使館に対し、国内でのクーデター警報を流した。ジウマ氏は24日、世界6カ国の新聞からの取材に対しても、「絶対に辞任しない」と宣言している。