ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事(PSDB・民主社会党)の「水危機収束宣言」から3週間もしない内に、サンパウロ州水道公社(Sabesp)が、水を節約した消費者への料金割引と、過剰に消費した場合の罰金を5月から廃止することをサンパウロ州上下水道エネルギー規制機関(Arsesp)に要請したと、26日付伯字各紙が報じた。
水節約者への料金割引は14年2月に発表され、過剰消費への罰金は同年12月に制定された。カンタレイラ水系は当時、〃未開の水域〃を2段階にわたって放出するほど困窮していた。
Sabaspは廃止の理由を、サンパウロ州の水系は安定しているからと説明している。「大サンパウロ市圏の水供給の安定性を高めるための主要工事はもう機能している」とSabespは表明した。
罰金により、Sabespは1年間に5億4930万レアルの収入を得たが、料金割引は9億3790万レアルの収入減も招いた。節水キャンペーンにより、15年の水消費は1920億リットル抑えられた。
サンパウロ総合大学の水理学者イバニウド・エスパニョール氏は、「割引と罰金の廃止は尚早だ。水危機はまだ終わっていない。各貯水池の書水率はある程度まで回復したが、今後の乾季到来で状況が悪化する事があり得る」と語った。
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