「今日は最高の日だね」―20日午後にサンパウロ市の東洋会館でリベルダーデ文化福祉教会(ACAL)の舞踊部創立40周年を記念した「舞の会」が行われ、指導者の池芝緑苑さんは花束を受け取りながらそう笑顔を浮かべた。
昨年7月に永住帰国した池芝流家元の池芝緑さんがあいさつ文をよせ、「舞踊部に入部し、日本文化に触れ、人生の中に楽しみを味わってくださった数知れぬ多くの人々がいた」と40年の意義をのべた。
同部は、同家元が新潟県出身の池芝流名取・池芝緑衛、岡田満穂代両氏と共に「佐渡おけさ」を普及していた際、リベルダーデ商工会(当時)が1976年に舞踊部として正式に発足させた。七夕祭りや東洋祭りを始め、各地から呼ばれて踊りを披露し、同会の名を全伯に知らしめた。その間の指導者は、池芝緑衛、池芝衛(まもる)、篠崎いち、現在の池芝緑苑4氏だという。
当日は「萬代の舞」に始まり、最後は「全国よさこい音頭」を全員で踊ってフィナーレとなった。日頃練習を重ねてきた21曲が2時間に渡って披露され、会場は来場者120人余りでいっぱいになった。
池崎博文ACAL会長は「日本文化普及は僕らの責任。40周年はとてもめでたい」と挨拶し喜んだ。網野弥太郎評議員会長も「50年ぐらい前は演芸部といい、盆踊りをよくやった。1970年頃には演芸部主催で、文協大講堂で商店主が一堂に出演する謝恩演芸会をやり、舞員になったこともあるよ」と懐かしそうに振り返った。
会場にいた井畑広子さん(71、兵庫)に感想を聞くと「楽しく踊っている姿が素晴らしい」、須崎節子さん(84、熊本)も「友達が躍るのを見にきた。とても上手。踊っていると齢を忘れるわね」と笑った。
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ACAL舞踊部創立40周年記念のケーキカットをした池芝緑苑さんは、「名取りとなったのが1982年3月21日、その5年ほど前から踊りを始めていたから舞踊部とちょうど同じぐらい」と自らの節目も祝った。