今年の聖週間の小売販売は昨年同期比9・6%減となり、銀行業務集中サービス会社(Serasa)が統計を取り始めた2007年以来、最悪の結果で終わった。
聖週間はパスコア(復活祭、イースター)の日曜日までの1週間(3月21~27日)をさし、例年なら、大型小売店(スーパー)にとってはナタル(クリスマス)に次ぐ商機だ。
だが、今年の場合、2月末にスーパー関係者が既に、聖週間の売上は落ち込むと予測。スーパー側は低価格商品を仕入れる、分割払いを認めるなどの方法を採択。チョコレート製造会社も、サイズを落とす、包装を簡素化する、納入方法を工夫して経費を抑えるなどの方法で売上維持に努めたが、最終的な売上は、全国平均が昨年同期比9・6%、サンパウロ市では11・6%落ち込んだ。
これは、ブラジルが直面している景気後退(リセッション)が深刻で、失業者が増えた上にインフレで消費者の購買力が落ちたため、売上減少を抑え切れなかった事を意味している。
Serasaが聖週間の小売販売の統計を取り始めたのは07年。それ以降、小売業界の売上が前年の実績を下回ったのは初めてだ。2014年の実績は前年同期比1・4%増、2015年は14年と同じで、ブラジルの景気が少しずつ落ち込んできた事が数字の上でも明らかになった。(28日付フォーリャ紙、エスタード紙より)
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