エドゥアルド・クーニャ下院議長(民主運動党・PMDB)は29日、自身の議席剥奪を審議する下院倫理委員会を含む全委員会のメンバー入れ替え案を了承した。
委員会のメンバー変更は、18日締め切りの党移籍で一部議員の所属政党が変わり、各政党の議席数の割合が変わったことが理由だ。下院では同件に強い不満を抱く勢力もあると30日付伯字紙が報じている。
これによって倫理委員会を抜けることになるのは、社会民主党(PSD)から共和党(PR)に移ったジョゼ・カルロス・アラウージョ委員長や民主労働党(PDT)から民主党(DEM)に移ったマルコス・ロジェイロ下議、昨年11月に同件の報告官を務め、ブラジル共和党(PRB)から進歩党(PP)移籍のファウスト・ピナト氏の最低3人で、3人とも非クーニャ派だ。
クーニャ議長に対する審議は、昨年12月に11対10で「継続」が決まったが、その後にクーニャ派が「今一度、再考の機会を」と要請して結論が延期されていた。今回は、3人の委員の入れ替えで「審議継続」の得票数自体が変わる可能性がある。
このクーニャ議長の度重なる遅延行為を「審議妨害」と解釈する議員も少なくなく、29日の下院では、労働者党(PT)やブラジル共産党(PC doB)、社会自由党(PSOL)の議員らが、「フォーラ(出て行け)、クーニャ」の大きな垂れ幕を掲げて抗議する一幕も見られた。