ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | サンパウロ州サッカー=ファン同士の抗争で死者=伝統の試合でまたも悲劇

サンパウロ州サッカー=ファン同士の抗争で死者=伝統の試合でまたも悲劇

 サンパウロ市パカエンブー競技場でサッカーサンパウロ州選手権の伝統の一戦、パルメイラス対コリンチャンス戦が行われた3日、サンパウロ市や大サンパウロ市圏内で両チームのファン同士の抗争が発生し、死者1人とケガ人が出たと4日付伯字各紙が発生した。試合はパルメイラスがコリンチャンスを1対0で降した。
 死者はサンパウロ市東部のCPTM線サンミゲル・パウリスタ駅前での喧嘩で発生した。軍警のルイス・ゴンサーガ中佐は「警備員が駆けつける前に発砲が起きた。関係のない男性の胸に当たり、死亡した」とし、犠牲者は巻き添えになったことを示唆した。犠牲者は60歳の男性で、3人が逮捕された。
 両チームのファンの喧嘩は地下鉄ブラス駅でも発生した。その場に居合わせた乗客が、窓ガラスが割れて破損した車両の写真や、逃げ惑う乗客の姿をツイッターに投稿した。喧嘩は地下鉄クリニカス駅、グアルーリョス市でも起き、フォーリャ紙によれば、コリンチャンスファン47人、パルメイラスファン6人が逮捕された。(エスタード紙では計57人逮捕)
 2010年以来、サッカーファン同士の喧嘩による死者は113人を数える。13年の30人を頂点に減少中で、去年は15人だったが、今年は既に4人が死亡した。
 サッカーに関連する犯罪の多くは罰せられないままになっている。14年のサッカー関連犯罪では、罰せられたのは3%だけだったという。