ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | サンパウロ市=15歳の少年射殺される=幼なじみの少女をかくまい

サンパウロ市=15歳の少年射殺される=幼なじみの少女をかくまい

 5日夜、サンパウロ市東部で、幼なじみで14歳の少女を守ろうとした15歳の少年が、銃弾を受け死亡する事件が起きた。7日付伯字紙が報じている。
 事件が起きたのはサンパウロ市東部サンマテウスで、州立校から下校途中の少年少女たち5人に、2台のバイクに乗った4人の男性が近づき、銃を持った男が、14歳の少女に、携帯電話を差し出すように命令した。
 すると、グループの中にいたレオナルド・カイケ・カッシアーノ・デ・アルメイダ君(15)が、二人の間に割って入り、少女の携帯電話を手にとると、自分のポケットに押し込んだ。
 邪魔されて怒った犯人は、レオナルド君の背中に向けて発砲。レオナルド君が倒れると、頭にも弾を撃ち込もうとしたが不発に終わり、仲間たちと一緒に逃げた。
 レオナルド君はすぐに病院に運ばれたが、助からなかった。
 警察は当初、強盗殺人事件と判断したが、家族たちの証言によると、犯人は少女の元恋人で、麻薬の密売人たちとも関係を持っていたため、今年のはじめに少女の方から別れ話を切り出したところ、以来ずっと、少女を脅していたという。
 そうした事情から、この少女は友人たちと集団下校するようになっていた。レオナルド君と少女は6歳のときからの幼なじみで、家族たちは、最期の行動も彼女を守ろうとしてのものに違いないと話しているという。