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連邦直轄区地裁=アラゴン法相の就任認めず=ルーラ氏から高い期待も

 12日、連邦直轄区地裁のルシアナ・ラケル・トレンチーノ・デ・モウラ判事がエウジニオ・アラゴン法相の就任を差し止める暫定命令を出し、連邦政府が不服を申し立てたと13日付伯字紙が報じている。
 同判事が問題としたのは、同法相が連邦検察庁副長官(法相指名後に休職)であることだ。同様の件は、同氏の前任で、11日間の任期で退任したウェリントン・セーザル・リマ・エ・シウヴァ氏でも問題となった。シウヴァ氏はバイア州検察局長を務めたこともある検察官で、「検察官が行政職に就くことを禁じる」88年憲法に違反するとの最高裁判断で、就任無効となった。
 アラゴン氏は88年の憲法発布以前に就任しており、政府側は同憲法の規定には当たらないと判断したが、ルシアナ判事は同憲法の規定はそれ以前に就任した検察官にも適用されると判断した。
 アラゴン氏は3月17日に就任したが、3月16日にパラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事が公開を許可した連邦警察によるルーラ前大統領への電話の盗聴記録の中には、連邦警察のラヴァ・ジャット作戦を抑える役割を期待されていることをうかがわせる、「アラゴン氏には男の仕事をやってもらわないと」という発言もあった。
 アラゴン氏自身は就任後、ラヴァ・ジャット作戦に関与する連邦警察官の首のすげ替えを示唆し、同作戦牽制の動きを見せたりしたが、その直後に前言を撤回するという事件もおきている。