3月末に節水者への割引と超過利用者への罰金の廃止を申し入れたサンパウロ州水道公社(Sabesp)が、わずか3週間余で水道の基本料金を5月12日から8・45%値上げすると発表した。
13日付伯字各紙によると、この値上げ案はサンパウロ州上下水道エネルギー規制機関(Arsesp)も承認済みで、値上げ幅は最近12カ月間のインフレ率(9・38%)に基づいているとした。
一般住居では、10立方メートルまでの浄水代は20・64レが22・38レに、低所得世帯で同量の水利用の場合は7レが7・59レになる。実際の水道代には同額の下水道使用料も加わる。
Sabespは「値上げ幅は15年3月から16年3月までのインフレ幅より小さい」としているが、15年6月に行われた値上げの際は03年以来最大の15・24%調整された。Sabespは当時、浄水生産用の電力代が上がり、水危機に伴う節水で消費量と収入が減ったため、値上げが必要と説明していた。
サンパウロ総合大学(USP)のイヴァニウド・エスパニョール水理学教授は、「インフレとそれに伴う浄水生産コストの上昇、節水意識向上による消費量低下を考えれば止むを得ない」と、値上げに理解を示した。
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