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風邪による死者115人に=1/3は心臓病や糖尿病患者

 保健省の最新データによると、今年に入ってから、風邪をこじらせて死亡した人は115人に上り、内37人は心臓病や糖尿病を抱えていた事がわかった。死者115人の大半(102人)はA型インフルエンザ(H1N1)だったという。
 今年のH1N1の流行は予想以上に早い時期から始まり、サンパウロ市やその周辺では、30日からの予定を前倒しして11日から予防接種キャンペーンを始めるなど、各自治体が対策を迫られている。優先的に予防接種を受けるよう勧められているのは、60歳以上の高齢者や6カ月以上、4歳未満の子供、妊婦、慢性疾患を患っている人などだ。
 風邪をこじらせて死亡した115人の内、何らかのリスクを持っていた人は84人いた。内訳は心臓病や糖尿病患者37人、高齢者31人、肥満者16人、慢性的な肺疾患患者11人などとなっており、免疫障がいを持つ人や神経系疾患患者、肝臓病や腎臓病患者、妊婦、子供、出産後の女性も含まれている。
 サンパウロ総合大学付属クリニカス病院のマルシオ・マンシニ医師によると、「慢性疾患保持者は免疫能力が低下しているから、気管支炎などを起こすと、健康上の問題がない人より症状が悪化しやすい」という。
 エイズ患者で販売員のジュリアナさん(39)は毎年予防接種を受け、注意怠らないが、今年は職場で感染したのか、体調を崩したため、早々にタミフルによる治療を受けたという。
 心臓病と糖尿病を患っているレジナ・セリア・レイテさん(69)は毎年予防接種を受けているが、今年は公共医療機関での予防接種キャンペーン開始が待ちきれず、私立病院に駆け込んだ。
 糖尿病の治療を受け始めて25年のマルク・バロネさん(35)は、手洗いやアルコールによる消毒などを頻繁に繰り返して感染を予防しつつ、慢性病疾患の患者への接種が開始される18日を待っている。(13日付エスタード紙より)