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給食材料卸業者が水増し=契約促したサンパウロ州議長に賄賂

 サンパウロ州政府や22の自治体との公立校給食の契約で水増し請求をし、不当な利益を得ていた疑いがある、家内制有機農業共同組合(COAF)のカルロス・ルシアーノ・ロペス元販売員が両手に持ちきれないほどの札束を持ち、満面の笑みを浮かべている写真が14日に公表されたと15日付伯字各紙が報じた。
 公立校の給食を巡る疑惑を摘発した「アルバ・ブランカ作戦」の捜査官によると、13~15年にCOAFが結んだ契約では、少なくとも70万レが横領された。契約額の5~30%の賄賂が払われていたとされ、最終的な汚職額は200万レに至る可能性がある。
 笑みを浮かべた写真が公開されたカルロス・ルシアーノ・ロペス容疑者は、同作戦開始翌日の1月20日にベベドウロ市で供述を行い、市警とサンパウロ州検察に対して、同件で恩恵を受けた人物の一人としてフェルナンド・カペスサンパウロ州議長の名前を挙げた。
 同議長の名前は3月29日に逮捕された容疑者達の供述にも出てきた。金のやり取りを担当していたロビイスタのマルセル・フェレイラ・ジュリオ容疑者によると、カペス議長には14年に2度会ったが、目の前でサンパウロ州教育局長に電話をかけ、COAFと給食納入契約を結ぶように促すと、途端に選挙のための金が要ると言い出したという。
 カペス州議長は同作戦で逮捕された人物は知らないとし、同件の疑惑には無関係だとしている。「今回のような酷い言いがかりは、将来、とんでもなく不当で、非人道的な政治的行為だったことが明らかになるだろう」と語っている。