17日夜、連邦下院がジウマ大統領の罷免審議継続を決めた。街頭デモが下火になっていった昨年後半を思えば、3・13デモ、強引なルーラ官房長官就任、密談盗聴テープ暴露、連立与党が続々と連立離脱――と3月からの急転直下は目を疑うほどだ。
罷免の話題で持ちきりの中、ブラジル人の友人に「大統領が代わったら、次の大統領には誰がなるの?」と意地悪な質問をしてみた。
すると出るわ、出るわ。前大統領、野党党首、前回統一選時の対立候補者の名が。正解の副大統領を挙げた人は半分だった。その程度の認識でどうして泣くほど喜べるのか、実に不思議だ。
とはいえ、日本では衆院選総選挙でも投票率が6割を切り、冷めた若者や無党派層を尻目に、高齢者票や組織票で保守政党が磐石…。そんな国に最近まで住んでいた身としては、当地の政治熱が羨ましくもある。(規)