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大統領と同名の〃ジウマさん〃=からかいや失業といった損害も

 ジウマ大統領罷免問題が加熱する中、大統領と同名の〃ジウマさん〃の中には、周りからの心無い中傷に傷つき、果ては職探しにおいて不利益まで被っている人が相当な数いるようだ。
 サンベルナルド・ド・カンポ市に住む主婦のジウマ・セリア・ロドリゲスさん(52)も、周りからの〃からかい〃を受けている一人だ。
 ジウマ政権発足直後は今とは様子が違った。街を歩けば「やあ、ジウマ!」と親しげに声をかけられていたが、今では「国を何とかしてくれよ」と言われたりするという。「私に何ができるの」と肩をすくめるが、余り嫌ではなさそうだ。
 サントアンドレー市で商店を営むエレーナ・ジウマ・ヴェラスさん(52)もジョークを楽しんでいる。「誰も私のことをエレーナとは呼ばないわ。『ジウマです』と名乗るたびに『大統領なの?』『辞めるの?』と聞かれるけど、『ジウマはジウマでも名字はヴェラスよ』と返して笑いを取るの」と語る。
 しかし、周りの冗談にめげない人たちばかりではない。オザスコ市在住のジウマ・ドス・サントスさん(61)は、「早くこんなの終わって欲しい」と嘆き、シセラ・ジウマ・ゴンサウヴェスさん(44)も「『おまえはリンチに遭うぞ』なんて脅されたりするのよ」と不快感を表した。
 電話オペレーターのジウマ・テイシェイラ・カルヴァーリョさん(28)は、ジウマ大統領と同名である事で、仕事で不利益を被ったと語る。彼女は販売の際に名前のせいで顧客とのコミュニケーションに支障をきたし、経済危機の波で職を失った。もう8カ月も休職中だ。「電話販売をしていても、『ジウマ』と名乗ったのを聞いた相手がいたずら電話だと思って切ってしまったり、ふざけていると思って、笑われたり。何も売れないから解雇されてしまったの」という。(17日付アゴーラ紙より)