下院本会議で大統領罷免審議継続を問う投票が行われた3月17日、歴史的な投票の際は各下議に10秒程の時間が与えられたが、その中で、ジャイール・ボルソナロ(キリスト社会党・PSC)下議の行った演説が、(悪い意味で)世界を駆け巡ったと20日付エスタード紙が報じた。
反応が最も大きかったのは英国紙ガーディアンで、「『悲しい日』の極めつけは、リオ州選出の極右政治家ボルソナロ氏が罷免賛成を表明する際に、(軍事政権で最も残虐な迫害を行った軍司令官)カルロス・ブリリャンテ・ウストラの名前を口にし、讃えるように票を入れたことだった」と報じた。
「偽善者達の反乱」の表題で報じたのはドイツのディー・シュピーゲル紙で、「多くの議員が投票時に神や家族の名を口にしたが、ボルソナロ氏は軍政時に拷問を行った軍人の名を語った」と報じた。
亜国クラリン紙電子版はボルソナロ氏が投票する映像を貼り、「ボルソナロ氏は1964年からの軍政下、ジウマ大統領らを拷問にかけた軍人の名の下に罷免に賛成した」と報じた。
ボルソナロ下議の発言を重く見たリオ州弁護士会は19日、最高裁に同下議の議席剥奪を求める意向を表明した。