【既報関連】サンパウロ州保健局が20日、A型インフルエンザ(H1N1)による重症例(重症急性呼吸器症候群、サーズ)が記録された自治体は、645市中121市に上ると発表したと21日付エスタード紙が報じた。
ブラジルの中でH1N1の患者が一番多いのがサンパウロ州だ。4月12日までの重症例はブラジル全体で1012件で、70・65%にあたる715件がサンパウロ州で発生している。死者も153人中、59%に当たる91人がサンパウロ州で発生しており、大サンパウロ市圏とノロエステ地区(州北西部)に集中しているという。
このデータは保健局内部で共有されており、これをもとに、サンパウロ州北西部の67市では3月末から、サンパウロ市大都市圏では4月4日から、H1N1予防ワクチン接種を前倒しして行っている。
死者の内71%は慢性病患者で、54%が女性だった。慢性病患者、妊婦、出産後45日以内の女性、高齢者、生後半年以上、5歳未満の小児はH1N1に伴うリスクが高く、公共医療施設で無料接種が受けられる。