ジウマ大統領は26日、バイーア州サルバドール市で開かれた、〃ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィーダ〃(低所得者層に格安かつ低金利で住宅を提供する、同大統領の目玉政策の一つ)の住宅引渡し式で、熱烈な歓迎を受けた。
歓迎振りに感情を高ぶらせたジウマ大統領は、式典でのスピーチで「罷免の動きはクーデター(ゴウペ)である」との主張を繰り返した。
同大統領は政敵を皮肉るかのように「私は(他の大統領達が1994年からやっている事と同じ事をしてきただけで)財政責任法に問われるような罪は犯していない。賄賂を受け取った事もなければ、国外に隠し口座も持っていない、汚職で起訴されてもいない」と述べ、さらには「私は大変な不正行為の被害者だ。(罷免派は)選挙で国民に信を問うこともなく、大統領の座に座ろうとしている」と続けた。
ジウマ大統領は、罷免成立の際に、大統領就任となるテーメル副大統領が提唱している「未来への架け橋」政策についても、社会保障政策を削減するものだと批判し、次のように語った。
「(罷免派によって)酷い政策が立案されている事を私は良く知っている。彼らの言う、社会保障政策を『精査しなおす』とは、社会政策を『削減する』ことに他ならない。これはこれまでの政府が行ってきた投資を削減する事で、政府の義務である教育や保健医療への投資を放棄するものだ。経済危機にある事は確かだが、社会保障に手を付けずに危機を脱する事は可能だ」
ジウマ節はまだ止まらない。「私が横領したとか、賄賂を受け取ったなんて告発は存在しない。どんなに探しても、そんな動機さえ見つけられなかったはず。皆さん、実に不思議な状況です。私は自分が関わってもいない事で、不当な責めを受けている。実は本当に汚い事をしているのは、『私が汚い』と言い立てている連中ではありませんか。17日に私の罷免審議の上院行きを決定した下院の最高責任者クーニャ議長こそ、汚職疑惑で真っ黒ではありませんか。検察庁によって、国外に隠し口座開設を開設したときの証拠書類まで暴かれたのはクーニャ議長ではありませんか」
そこまで話し終えると、会場に詰め掛けていた農地占拠運動や土地なし農民運動の参加者達から「クーニャこそ出て行け!」の大合唱が沸き起こり、会場は興奮の坩堝と化した。大統領は、罷免審議継続に反対票を投じた同州の下院議員24人にも改めて謝辞を述べて、式典を終えた。(26日付オ・グローボ電子版より)
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