ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 下院倫理委=バイアーノ被告を召喚=下院議長への贈賄再証言=事実無根とクーニャは反駁=辞職求め130万筆の署名も
下院倫理委員会にクーニャ議員権剥奪を訴えるプラカードを持ち込む活動家(Luis Macedo/Camara dos Deputados)
下院倫理委員会にクーニャ議員権剥奪を訴えるプラカードを持ち込む活動家(Luis Macedo/Camara dos Deputados)

下院倫理委=バイアーノ被告を召喚=下院議長への贈賄再証言=事実無根とクーニャは反駁=辞職求め130万筆の署名も

 【既報関連】ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で既に有罪判決を受けている民主運動党(PMDB)のロビイスト、フェルナンド・バイアーノ被告が26日、クーニャ下院議長(PMDB)の汚職疑惑追及のための下院倫理委員会(CE)で証言し、同議長に400万レアル相当の賄賂を送ったと供述したと、27日付伯字各紙が報じた。

 バイアーノ被告は、パラナ州連邦地裁で行った報奨付供述の内容を繰り返した。同被告は、この賄賂は、クーニャ氏が別のロビイストのジュリオ・カマルゴ被告に対して、バイアーノ被告に1千万ドルを支払うように圧力をかけたことへの謝礼だったとした。
 2時間半に及んだ供述の中で、バイアーノ被告は、同被告が関係している企業が2010年選挙で資金協力をする可能性があるかとクーニャ氏から尋ねられたと語った。バイアーノ被告は資金提供の見返りに、カマルゴ被告に対してバイアーノ被告への借金を返済するように圧力をかけることを要請した。
 クーニャ氏は、「カマルゴ被告がロビー活動を行っていた会社がペトロブラス社と交わした契約を精査せよ」との手紙を下院会計監査委員会に出す事で、カマルゴ被告に圧力をかけた。「あれは確かにカマルゴ被告への圧力だったが、同被告はまだ、私への借金を払いきっていない」とバイアーノ被告は語った。
 クーニャ陣営は、CEでは国外隠し口座の存在の有無についてのみを扱うべきだと未だに主張している(本紙21日2P頭記事参照)が、バイアーノ被告は国外の隠し口座については何も知らないと明言した。さらに「『賄賂』という言葉は1度も使わなかったが、クーニャ氏との間で扱っていた金は明らかに『賄賂』だった」とした。
 クーニャ氏はバイアーノ被告の供述は何の証拠もない嘘で、証言は無効だとした上、CEは不確かな供述で「カーニヴァル並み」に浮かれていると批判した。
 26日のCEでは、プラカードを持った活動家が、オンラインで集まった署名130万筆を添えたクーニャ氏の議席剥奪請願を持ち込む事態も起きた。クーニャ氏は「ジウマ大統領の罷免にはもっと署名が集まるはずだ。500万筆はいくぞ」と語った。
 バイアーノ被告はクーニャ氏の責任追及のためにCEに召喚された最後の証人だ。供述、証拠集めの期間は5月19日が期限で、報告官のマルコス・ロジェリオ下議(民主党・DEM)は、それから10日以内に報告書を作成し、CEに提出しなければならない。