ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 国連事務局に初の五輪聖火=「平和の祭典」への期待高まる
聖火を入れたランプを持つ潘基文国連事務総長(真ん中)、左はIOCのバッハ会長、右はブラジルのヌズマン組織委員長(André Luiz Mello/リオ2016公式サイト)
聖火を入れたランプを持つ潘基文国連事務総長(真ん中)、左はIOCのバッハ会長、右はブラジルのヌズマン組織委員長(André Luiz Mello/リオ2016公式サイト)

国連事務局に初の五輪聖火=「平和の祭典」への期待高まる

 スイスのジュネーブで29日、国連事務局に史上初めて、五輪の聖火が持ち込まれた。
 同事務局に聖火を届けたランナーは、11年間スイスに住んでいるブラジル人のブルーナ・ガブリエレさん(13)だ。Rio2016は29日朝6時40分に、母親と二人で映ったビデオをツイッターで流している。
 国連事務所でのセレモニーには、潘基文国連事務総長や国際五輪委員会のトーマス・バッハ会長、ブラジル組織委員会のカルロス・ヌズマン委員長らが参加。潘事務総長が「世界中の人々は難民の中にも才能があり、強くて、霊感を与える人達がいる事を目の当たりにするだろう。勝っても負けても、彼らは精神的なチャンピオンだ」と言うと、ヌズマン委員長も「我々は世界を変えるというミッションを担う者として、国連に初めての聖火を持ち込んだ。我々は平和で対話に満ち、人々が一つになり、戦争のない世界を切に願っている」と声高に語った。

国連事務局で拍手を受けるナタリア・マイアラ選手(André Luiz Mello/リオ2016公式サイト)

国連事務局で拍手を受けるナタリア・マイアラ選手(André Luiz Mello/リオ2016公式サイト)

 セレモニーに参加した唯一の選手で、車椅子のテニスでパラリンピックに出場するナタリア・マイアラさんが、スポーツを通して社会統合を果たしてきた事、自分の生涯や平等性について考えた時、スポーツがどれほど重要な意味を持っているかを語った上で、「私は他の人と同じ。人と人の間には何も違うところなんかない」と言うと、参加者全員から盛大な拍手が湧き上がった。
 リオ五輪の聖火は今しばらく欧州内にとどまった後、5月3日にブラジリアに到着する。(29日付リオ2016公式サイトより)