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リオ五輪=史上最大の報道陣参加=映像2万人に紙媒体6千人=世界中の視聴者は50億人?

聖火を手に写真に写る潘基文国連事務総長(中央)やヌズマンブラジル組織委員長(右隣)ら(29日、André Luiz Mello)

聖火を手に写真に写る潘基文国連事務総長(中央)やヌズマンブラジル組織委員長(右隣)ら(29日、André Luiz Mello)

 29日、13歳のブラジル女子ランナーの手でスイスの国連事務局にリオ五輪の聖火が届けられた。子供の頃、朝鮮戦争を体験している潘基文国連事務総長は、国際五輪委員会委員長やブラジル組織委員会委員長、パラリンピックに出場するブラジル女子選手らを前に、「スポーツは世界を一つにする事が出来るはず」と述べたと29日付リオ2016公式サイトが報じた。
 国際五輪委員会の名の下で史上初の難民選手団も参加するリオ五輪は、8月5日に始まる。
 テストイベントや聖火リレーの様子などはその都度報じられているが、8月5日~21日の五輪関連の報道は、220カ国、計50億人に向けて発信されると25日付フォーリャ紙や29日付エスタード紙が報じた。
 206カ国からの選手1万900人が42種目で技を競う五輪の取材、報道には85のグループが参加し、公開チャンネル、有料チャンネル、インターネット配信を含むテレビ関連では2万人、新聞や雑誌などの紙媒体でも5800人のプロが参集する予定だ。
 スタッフが最も多いのは米国のNBCユニバーサルの3千人で、リオ市内のビルを借り切って取材、報道に取り組む。
 ブラジルのグループで最も大きいのは、公式サポーターでもあるグローボ局の2千人だ。この数は14年のW杯の2500人より少ないが、放映時間は1日平均10時間。SportTVに至っては16の有料チャンネルと56のインターネット上のチャンネルを使い、24時間放映など、W杯以上の取り組みとなる。
 国内のTV局は、公開チャンネルだけで三つ、有料チャンネルでは20が五輪のプログラムを報じる予定だ。
 テレビ関連の報道を統括するのは国際五輪委員会傘下のオリンピック放送機構(OBS)で、4億レアルをかけ、リオ市内に7万9千平米に及ぶ施設を確保。1万人以上が収容できる施設は、世界中のテレビ局に24時間開放される。OBSは20年の東京五輪への準備の一環として、開会式や閉会式など、100時間余の特別フィルムも録画する意向だ。
 14年のW杯の視聴者は32億人、12年のロンドン五輪の視聴者も43億人だったとされており、3Dカメラを使って観る特殊映像も含め、史上最高の50億人が楽しめるなら、今大会は少なくとも、報道関係では史上最大の大会となる。