サンパウロ州リベイロン・ピーレス市などが主催する『第24回全伯虚子忌俳句大会』が4月21日、同市の日伯文化協会で開催され、各地から俳句愛好家ら51人が参加した。
兼題は「虚子忌」「パイネイラ」「小豆」「新涼」「踊り」。5人の選者が特選、次点を選考し、参加者全員で優秀作品の投票を行なった。
同市在住の中馬和子さんが合計20点で総合優勝に輝き、二連覇を果たした。2位以下は順に矢崎愛、村上士郎、吉田しのぶ、畠山てるえさんとなった。
特選、次点受賞句は次の通り(敬称略)。佳作以下は、5月4日の文芸欄で掲載予定。
【樋口玄海児選】特選=新涼の旅の名残りのワルツ舞ふ(平間浩二)、次点=健やかに卒寿の父と虚子祀る(中馬和子)
【野村いさを選】特選=連れ立ちて来れて嬉しや椿寿の忌(原はる江)、次点=虚子祀る二世の時代となりにけり(杉本紘一)
【杉本紘一選】特選=再会や豊かに老いて虚子祀る(西川あけみ)、次点=移民の荷解きし移住地パイネイラ(吉田しのぶ)
【星野瞳選】特選=まほろばの小さき村に虚子祀る(中馬和子)、次点=再会や豊かに老いて虚子祀る(西川あけみ)
【富重久子選】特選=まほろばの小さき町に虚子祀る(中馬和子)、次点=ポインセチア手塩に掛けて今日の句座(西山ひろ子)
【小斎棹子選】特選=子が俳句始めましたと虚子祀る(矢崎愛)、次点=新涼や今出来ること精いっぱい(小村広江)
【広瀬芳山選】特選=詠み遺す移民の切なさ虚子祀る(児玉和代)、次点=虚子忌かな移民俳句の大河あり(吉澤太)