サンパウロ州政府が15年に地下鉄公社に払うべきだった3億3270万レが、未払いのまま放置されていると5日付伯字紙が報じた。
地下鉄利用者が払う料金は地下鉄公社の収益となるが、他の線との乗り継ぎで料金を払わない又は一部のみ支払うケースや、高齢者や失業者、公立校生のように無料で乗る乗客がいるなどの理由で、州政府が補助金を払う事になっている。
ところが、サンパウロ市地下鉄で唯一民営化されている4号線の運営会社への支払いを優先したりする事で、地下鉄公社への支払いは遅れがちで、15年の債務不履行額は3億3270万レに達した。
実際には、3億3270万レというのは4号線が開業した11年から14年までの未払い額で、14年の地下鉄公社の収支報告にも州政府からの未回収分として計上されていた。資金繰りが一層苦しくなったのはデモなどで値上げが滞った13年頃からで、同公社は15年中に州政府と協力して穴を埋めると報告したが、未だに清算できず、昨年10月30日に債務不履行と見なされた。この額には昨年発生した負債額は含まれていない。
15年の地下鉄関係の投資額は、路線延長にも関わらず、14年より27%(11・6億レ)少なく、部品購入費節約のために古い車両を車庫に保管している事なども報じられている。