サンパウロ市保健局によると、1~4月の確認された流行性耳下腺炎(おたふく風邪)患者は274人に上り、41人だった昨年同期より568%増えていると6日付フォーリャ紙が報じた。昨年の患者は、年間を通じて275人だった。
今年の場合、同地区内で2人以上の患者が発生した例が39、15人は学校内で感染したと見られている。
急性耳下腺炎はムンプスウイルスに感染する事で起こり、唾液腺(耳下腺)が腫れ、耳の下からあごにかけての疼痛や発熱、頭痛、咽頭痛などが起こる。通常は2~12歳の子供がかかるが、大人が感染すると耳下腺の他、中枢神経やすい臓、前立腺、胸、睾丸や卵巣が侵される事もあり、回復後も生殖機能に後遺症が残る例もある。
サンパウロ市保健局は、免疫がない人は予防接種を受けるよう勧めると共に、学校などに注意を呼びかけている。
サンパウロ州保健局によると、同州では昨年、同一地区内で複数の患者が発生した例は611あり、死者も2人出ている。今年の場合、カンピーナス市でも、23地区で130人が罹患。99%は学校内での感染だという。
南大河州では4月12日までに72人が罹患。このうちの49人はポルト・アレグレで発生。フロリアノポリス市では3月と4月に43人の感染が確認されたという。