サンパウロ市中央部パウリスタ大通りで12日夜、ホームレス労働者運動(MTST)やジウマ大統領罷免に反対する市民がテーメル暫定政権に反対するデモを行い、同大通りの一部を全面封鎖したと、13日付伯字各紙やサイトが報じた。
同大通りにある大統領府出張所の入る建物の入り口には、ペンキやスプレーによる「テーメル出て行け」などという落書きが、所狭しと書き込まれた。
MTSTリーダーのギリェルミ・ボウロス氏は「この行動は、今日ブラジルで起こったクーデター行為に対する我々の声を届けることを目的としている」と語った。
同日の抗議行動は、サンパウロ美術館(MASP)前で始まり、サンパウロ州工業連盟(Fiesp)付近まで行進した。Fiesp前ではジウマ大統領罷免賛成派がテントで立て篭もりを行っているため、両者の衝突を避けるべく、軍警が罷免反対派のデモを食い止めた。
デモ隊はFiesp付近で、同連盟がジウマ政権に反対する際のシンボルにしていた黄色いアヒルの風船人形を模した、紙のアヒルを燃やしたりした。
MTSTは参加者を3万5千人と喧伝しているが、軍警は2500人と発表した。
社会運動「若き民衆の蜂起」(LPV)のメンバー60人程が、サンパウロ市中央の民主運動党(PMDB)州本部前で、罷免運動に対する抗議の意を示す横断幕を掲げた。PMDB州本部前での抗議行動は、リオ州やセアラー州などでも発生した。
ブラジリアでは少人数ながら、罷免反対のグループがテーメル大統領代行の就任式乱入を試みたが、警備員に取り押さえられた。同グループは小規模の混乱後、三権広場で集まり、解散した。