フォルクス・ワーゲン(VW)が13日、サンパウロ州とパラナ州の3工場の従業員約1万人に、17日は自宅待機するよう命じた。これにより2千台の車の生産が停止されたと14日付伯字紙や16日付アジェンシア・ブラジルが報じた。
自動車メーカーでは近年、過剰在庫などを理由とする生産調整や、それに伴う集団休暇や解雇が頻発しているが、今回のVWの措置は座席の在庫の不足によって起きた。同社が使う座席はサンパウロ州マウアー市とパラナ州サンジョゼ・ドス・ピニャイスに工場を持つケイペル社が納品しているが、1年以上前から同様の問題が起きているという。
VWは14日、サンパウロ州のサンベルナルド・ド・カンポとタウバテ、パラナ州のサンジョゼ・ドス・ピニャイスの3工場を休業とし、17日も従業員に自宅待機を命じた。14日は、ジウマ政権が昨年導入した就業時間を減らして雇用を確保するPPEという対策による週1回の休業日だったが、VWではこれら3工場で再び集団休暇を採用する予定だ。タウバテは今月30日、ピニャイスは6月20日から集団休暇に入る予定だが、サンベルナルド工場の休暇開始日は決まっていない。
なお、自動車部品メーカーのカルマン・ギア社の従業員は13日、給与遅配と昨年解雇された従業員への退職金不払いに抗議し、サンベルナルド市内の社屋を占拠。従業員380人の同社は、現在の社主と以前の社主の間の裁判沙汰もあり、問題解決が長引いている。
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