ジウマ大統領が、上院での罷免審議受付の決定により職務の暫定剥奪処分を受けてから10日余り経つ21日、アメリカの名物コメディ番組でジウマ氏がジョークのネタにされた。
この日の夜、アメリカNBCの名物番組「サタディ・ナイト・ライブ」にジウマ大統領は登場した。と言っても本人ではなく、ジウマ氏を演じたアメリカ人女優が登場したのだ。
同番組では擬似ニュース番組の名物コーナー「ウィークエンド・アップデイト」があるが、そこで人気女優のマヤ・ルドルフがジウマ氏を演じた。ニュースキャスター役のコメディアン、コリン・ジョストはルドルフが演じる〃ジウマ氏〃を「ブラジルで職務暫定剥奪処分にあったばかりの」として紹介した。
ジウマ大統領がしばしば着ているものにそっくりなブルーのジャケットと髪型で登場した〃ジウマ氏〃は、南国風のカクテル・ドリンクと葉巻を手に登場。その雰囲気はさながら「バカンス気分をエンジョイ」といったもので、本人自身も「職務を離れて楽しんでいるわ。ビーチに行ってグアラナを飲み、海老料理などを食べているところよ」と語った。
さらにジョストが「大統領」と敬称で呼ぼうとすると「今は職を離れているから、名前で呼んでいいのよ」と語り、「ジウマ」の発音も教えた。
さらに、その髪型について、〃ジウマ氏〃は、アメリカの80年代の熟女の友情を描いたドラマ「ゴールデン・ガールズ」の主演女優にかけて「ルー・マクラナハンの髪型を意識しているのよ」とも答えた。
そしてジョストが「リオ五輪はどうなっているのか」と尋ねると、「準備は出来ていないわ。足りないものは全部よ」と頼りない答えをして笑いを誘った。
これを見たブラジル人の反応は「英語がポルトガル語よりもむしろスペイン語訛りだったけど、おもしろい」と語る向きもあったが、ジウマ氏の罷免を「クーデター」などと称してジウマ氏を擁護している支持者たちからは、「ブラジル社会の実情を何も反映していない」と怒る声も聞かれた。(22日付フォーリャ紙サイトなどより)