「休日・祝日のみ営業。しかも冬季限定オープン」という一風変わったラーメン店『エスパッソ・バルガス』ができた。現役を引退し余裕のできた時間を使い、大のラーメン好きということで習得した技術を活かして、店主はこの企画を思いついたという。
趣味を仕事にする豪快さもさることながら、〃ラーメン戦争〃勃発かというサンパウロ市で、冬季と休日のみ営業するという力の抜けた発想が面白い。
当地では、雨が降れば傘売り、試験があればボールペン売りがどこからともなく出現する。だが、休日は店が閉まり、自炊しない一人暮らしのオーリャ子は、近所の同じ店(すき屋など)に通うしかない。
ラーメンならば一人で気軽に入って簡単に食べられるし、助かる独身も多い。何より冬場こそ、ラーメンが恋しくなる。需要の隙間を埋めるような発想が、顧客のニーズを掘り起こすポイントかも。(航)