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リオ五輪=自転車競技場がピンチ?=大幅遅れにIOCも不安の色隠せず

 開幕まであと2カ月あまりに迫ったリオ五輪、競技施設でもっとも遅れが生じているのが自転車競技場だ。リオ市は「開幕までには完成する」と繰り返すばかりだが、この時期になって、建設会社との契約を解除しており、国際五輪委(IOC)も度重なる建設の遅れに不安を抱いている。
 「自転車競技場は6月中に完成する」―。そう発表したのはリオ市が作った、五輪関係の契約を管理するための会社、EOM社だ。
 先週、それまで建設を請け負っていたテクノソロ・エンジェニャリア社は、有価証券取引委員会(CVM)にリオ市との1億4千万レの契約が終了したと告げた。テクノソロ社は工事を83%まで完了させたが、リオ市からは契約金額の67%しか受け取っていないという。リオ市は「テクノソロ社にはいかなる債務も負っていない」との声明を発表している。
 新しくリオ市と契約を結んだエンジェテクニカ社は、残り1カ月で競技コースの仕上げ作業や正門、観客席、エレベーター、記者席の設置などを終わらせなくてはならない。
 「リオ市とエンジェテクニカ社は2月に、自転車競技場完成に向けたスピードを速める目的で予備契約を結んでいた。同社はテクノソロ社の下請けとして工事に関わっており、工事の手順などは納得済みだ」との説明で、リオ市役所は、エンジェテクニカ社が突発的に契約されたわけでないことを強調した。